この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。
- できるだけ価格を抑えつつも、長時間の連続稼働や安定性を重視したミニPCを探している。
- GMKtecのミニPC「G11」がどのような製品か知りたい。
GMKtecからミニPC「G11」が発売されました。
本記事では、GMKtecのミニPC「G11」を紹介します。
「G11」は、CPUに「Ryzen Embedded R2514」、メモリ 16GB、SSD 512GBを搭載し十分なスペックを確保しています。また、画面出力可能なUSB-Cポートも搭載しています。
N100シリーズや3500Uを採用した低価格ミニPCより少し価格は上がりますが、これらの製品よりも安定稼働を重視されたCPUであるため、長く使用することを考えるとコストパフォーマンスが良いです。
記事内では、製品概要や機能の紹介に加え、実際に性能の計測も行いますので、ぜひ参考にしてください。
GMKtecのミニPC「G11」の製品概要

「G11」は、GMKtecが販売する手のひらに乗せられるぐらいコンパクトなサイズ感の小型パソコンです。
CPUは「Ryzen Embedded R2514」、メモリは16GB、ストレージは512GBのSSDを搭載しています。また、M.2 の空きスロットが用意されているのでSSDの増設ができ、さらにメモリの換装(最大32GB)も可能です。
※ベアボーンモデル(OS、メモリ、ストレージ非搭載)やメモリ16GB、SSD256GBのモデルも用意されています
産業用のCPUである「Ryzen Embedded R2514」を採用していて、安定した連続稼働を可能にします。
主なスペックは以下の通りです。
| モデル | G11 |
| CPU | AMD Ryzen Embedded R2514 (4コア、8スレッド、最大ブースト・クロック3.7GHz) |
| グラフィック | AMD Radeon Graphics |
| メモリ | 16GB DDR4 ※最大32GB(16GB×2)まで増設可能 |
| ストレージ | 512GB (PCIe 3.0 M.2 2280、最大8TBまで拡張可能) |
| ストレージ拡張 | M.2 2280 PCIe3.0 SSD スロット (最大8TBまで拡張可能) |
| インタフェース(前面) | USB-C(3.2 Gen2、5Gbps、DP対応) x 1 USB 3.2 Gen2(10Gbps、Type-A) x 2 3.5 mm ヘッドフォン ジャック x 1 電源ボタン |
| インタフェース(背面) | RJ45 2.5ギガビット イーサネット x 2 HDMI 2.0 x 2 USB 3.2 Gen1(5Gbps、Type-A) x 2 DC ジャック |
| ワイヤレス | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
| OS | Windows11 Pro |
| サイズ | 128.5mm × 127mm × 51mm |
| 重量 | 約 480g |
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GMKtecのミニPC「G11」のパッケージと内容物
GMKtec「G11」のパッケージは、しっかりとした紙製の箱です。
薄いビニールで保護されているので、配送時の水濡れの心配がありません。

パッケージは全体的にグレーのシンプルなデザインで、表側に「GMKtec」の文字が入っています。

裏側に貼られたバーコードの上部に「G11」であることが記載されています。

パッケージを開封すると、内容物がしっかりと収まっています。

パッケージの中には、以下の5点が入っています。
<内容物>
・ミニPC本体(G11)
・ACアダプタ
・HDMIケーブル
・VESAマウントキット(ネジ含む)
・書類一式(取扱説明書、保証に関する案内)

ACアダプタは、アダプタとケーブルが一体型になっているタイプです。
最大出力は約65Wです。


HDMIケーブルが付属します。

VESAマウントするための金具とネジが付属します。
VESA対応のディスプレイの裏などに固定したい場合に使用します。

書類一式として、取扱説明書と保証に関する案内のカードが付属します。
取扱説明書は各国語併記で、日本語の記載もあります。


GMKtecのミニPC「G11」の外観
GMKtecのミニPC「G11」の外観を紹介します。
色は全体的にダークグレーで、金属のように見えますが材質は樹脂だと思われます。
マットな仕上げで、安っぽさは感じません。
角は少し丸みを帯びたデザインになっています。

上面(天面)は、中央に「GMKtec」の文字がプリントされています。

前面には、ボタンや端子類が配置されています。
左から、「電源ボタン」、「USB 3.2 Gen2ポート(Type-C)」、「USB 3.2 Gen2 ポート(Type-A) x 2」、「3.5 mm ヘッドフォン ジャック」が配置されています。

背面にも端子類が配置されています。
左から、「RJ45 2.5ギガビット イーサネット ポート x 2」、「HDMI 2.0 ポート x 2」、「USB 3.2 Gen1 ポート(Type-A) x 2」、「DC ジャック」が配置されています。

側面には、ケンジントンロックが備わっています。


底面には、ゴム脚とVESAマウント用のネジ穴があります。
(技適マークも取得済みで、国内でも安心してワイヤレスでの利用が可能です)

天面はツメで留めているだけなので、工具なしで開けられます。
中のSSDやメモリにアクセスでき、SSDとメモリの交換や増設が簡単にできる作りになっています。(M.2 2280 のスロットが1つ空いているのが分かります。)

GMKtecのミニPC「G11」の基本スペックを確認
「G11」に電源アダプタとディスプレイ、キーボード、マウスを接続して起動します。

起動すると、Windows11の初期設定画面が立ち上がります。
画面に従って初期設定を進めると、Windows11が使用できる状態になります。


OSは「Windows11 Pro」で、バージョンは 「25H2」でした。

CPUは「AMD Ryzen Embedded R2514」で、4コア、8スレッドであることが確認できました。

メモリはDDR4の16GBで、デュアルチャネル(8GB x 2枚)で動作しています。

SSDは、XPG(ADATA)製の512GBが搭載されていました。

GMKtecのミニPC「G11」のパフォーマンス設定の変更方法
「G11」は、BIOS画面でパフォーマンスの設定を変更可能です。
電源ON直後に、「esc」キーを押すとBIOSの画面に入れます。
「Main」の中の「Power Mode select」を選択します。
(デフォルトは「Balance」に設定されています。)

パフォーマンスの設定は、「Quiet」、「Balance」、「High Performance」の3つから選択できます。性能を最大限まで出したい場合は「High Performance」にします。

GMKtecのミニPC「G11」の性能計測(基本性能)
「G11」の基本性能(CPUやGPU、ディスク性能)を計測します。
※全てパフォーマンス設定を「High Performance」にして計測しています
CINEBENCH での計測結果
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」を使ってCPUの性能を計測します。
計測結果は以下の通り、スコアはシングルが「931」、マルチが「3023」でした。
性能計測時にCPUの温度も計測していましたが、サーマルスロットリングは発生していませんでした。

結果をまとめると、以下のようになります。
※参考までに格安PCで採用の多いN100を搭載したミニPC(PL1=20W、PL2=25Wで計測)、及びAMD Ryzen 5 3500Uを搭載したミニPCのスコアも載せておきます
| シングルスレッド | マルチスレッド | |||
| スコア | 最大温度 | スコア | 最大温度 | |
| G11 (CPU : Ryzen Embedded R2514) | 931 | 70℃ | 3023 | 68℃ |
| 3500U搭載ミニPC (CPU : AMD Ryzen 5 3500U) | 885 | 93℃ | 3200 | 91℃ |
| N100搭載ミニPC (CPU : Intel N100) | 918 | 71℃ | 2974 | 81℃ |
スコアはN100や3500Uと同程度か少し高いぐらいの値となりました。温度については低く抑えられています。
CINEBENCH 2024
「CINEBENCH 2024」を使ってCPUの性能を計測します。
計測結果は以下の通り、スコアはシングルが「55」、マルチが「199」でした。

| シングルスレッド | マルチスレッド | |
| G11 (CPU : Ryzen Embedded R2514) | 55 | 199 |
Geekbench 6 での計測結果
「Geekbench 6」を使ってCPUとGPUの性能を計測します。
CPUの計測結果は以下の通り、スコアはシングルが「1125」、マルチが「3168」でした。

VulkanでのGPUの計測結果は以下の通り、スコアは「8008」でした。

結果をまとめると、以下のようになります。
※参考までに格安PCで採用の多いN100を搭載したミニPC(PL1=20W、PL2=25Wで計測)、及びAMD Ryzen 5 3500Uを搭載したミニPCのスコアも載せておきます
| CPU (シングル) | CPU (マルチ) | GPU (OpenCL) | GPU (Vulkan) | |
| G11 (CPU : Ryzen Embedded R2514) | 1125 | 3168 | – | 8008 |
| 3500U搭載ミニPC (CPU : AMD Ryzen 5 3500U) | 917 | 3123 | 8754 | – |
| N100搭載ミニPC (CPU : Intel N100) | 1234 | 3185 | 3286 | – |
PCMark 10 での計測結果
「PCMark 10」を使って性能を計測します。
「PCMark 10」は、オフィスワーク性能を計測し、スコア化できるベンチマークソフトで、現代の職場で行われるさまざまな作業をカバーする包括的なテストを備えています。
計測の結果は、総合スコアが「3818」でした。
その他、Essentialsは「7391」、Productivityは「6386」、Digital Content Creationは「3200」でした。

スコアの目安として、基本的なオフィス作業・ウェブ閲覧なら4,000点以上、快適なビジネス作業・軽めのクリエイティブ作業なら6,000点以上なので、通常利用には十分な性能があります。
CrystalDiskMarkでの計測結果
「CrystalDiskMark」を使ってストレージ(SSD)の性能を計測します。
結果は、読み込みが「2631 MB/s」、書き込みが「1984 MB/s」という結果となりました。

PCIe 3.0接続ではありますが、これだけの速度が出ていれば、速度不足を感じる場面は少ないです。
GMKtecのミニPC「G11」のゲーム性能を計測
本製品はゲーム向けのPCではありませんが、試しにどれぐらいの性能を持っているのかを計測します。
ドラゴンクエストX ベンチマーク
ドラゴンクエストX ベンチマークアプリで計測します。
設定は、標準品質、フルHD(1920 x 1080)、フルスクリーンで実施します。

ベンチマーク中のFPSは多くの場面で60FPSを超えていました。

計測の結果は、スコア「6774」で、評価「快適」でした。


ドラゴンクエストX は、比較的軽めなゲームということもあり、快適にプレイできる結果となりました。
ファイナルファンタジーXIVベンチマーク
ファイナルファンタジーXIVベンチマークアプリで計測します。
設定は、標準品質(デスクトップPC)、フルHD(1920 x 1080)、フルスクリーンで実施します。

ベンチマーク中のFPSは多くの場面で30FPS前後でした。

計測の結果は、スコア「3336」で、評価「設定変更を推奨」でした。


ファイナルファンタジーXIVのプレイは厳しめですが、設定を見直すことである程度は遊べるかもしれません。
GMKtec「G11」の使用感
「G11」を実際に使用して感じた「良い点」と「気になった点」をお伝えします。
実際に使用して良いと感じた点
長時間稼働時の安定性重視
CPUに「Ryzen Embedded R2514」というミニPCとしては珍しいCPUが採用されています。
このCPUは、産業用途にも採用され。一般的なノートPC向けCPUとは異なり、長時間の連続稼働や安定性を重視した設計で、業務用途や簡易サーバー用途にも最適です。(LANポートが2つあるため、サーバ用途としての利用の幅も広がります。)
常時稼働することが多い場合は、N100シリーズや3500Uを採用した低価格ミニPCよりも安定稼動が期待できます。また、ベンチマーク時に計測した通り、発熱が抑えられている点も良いと感じました。
必要十分な性能
ベンチマークの結果は、N100シリーズや3500Uに近い値でした。
Webブラウジングやオフィスアプリでの作業、動画視聴、ZOOMなどのオンラインミーティングは快適にこなせます。普段使いとしては十分な性能を持っています。
メモリ16GB、SSD 512GBを搭載しているので、こちらも十分なスペックを確保しています。また、インタフェース類が豊富な点も魅力的です。
メモリやSSDの増強も可能なので、将来不足した場合にも対応できて安心です。
静音性が高い
静音性がとても高いです。
ファンの音が気になるミニPCも多い中、ベンチマーク中でも、1mぐらいの距離でファンの音がほとんど気にならないぐらい静かです。特にサーバー用途などで常時稼働する場合には、静かという点はとてもありがたいです。
3画面同時出力が可能
画面出力に対応したポートが3つ(USB-C、HDMI 2.0 x 2)用意されていて、最大4K 3画面の出力に対応しています。
3画面に出力できるので、効率よく作業できます。
あらゆるシーンで役立ちます。
実際に使用して気になった点
同等性能で比べたときに価格が高い
N100シリーズや3500Uに近いベンチマーク結果でしたので、単に性能だけで比較した場合はより安価なN100シリーズや3500Uの方に軍配が上がります。
一方で、サーバ目的で使用したり、常に電源を入れた状態で運用するなど、長時間稼働時の安定性重視する場合は、少し価格は高いですが本製品を選択する方が良いと考えます。良くも悪くも使用目的によってどちらを選択するかが分かれる製品だと感じました。
まとめ
本記事では、GMKtecのミニPC「G11」を紹介しました。
Webブラウジングやオフィスアプリでの作業、動画視聴、ZOOMなどのオンラインミーティングとった普段使いとしては十分な性能を持っています。
特にCPUに「Ryzen Embedded R2514」を採用し、長時間の連続稼働や安定性を重視した設計で、業務用途や簡易サーバー用途にも最適です。CPUの発熱も抑えられていて、稼働時の静音性が高い点も魅力的です。安定した連続稼働を求める方には、おすすめの製品だと感じました。


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