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ANBERNIC「RG35XXSP」にカスタムファームウェア「MuOS」を導入

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ANBERNIC「RG35XXSP」にカスタムファームウェア「MuOS」を導入

この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。

  • 「RG35XXSP」にデフォルトで搭載されているLinuxOSとは別のOSを入れてみたい。
  • 「RG35XXSP」にカスタムファームウェア「MuOS」を導入するやり方が知りたい。

ANBERNICから販売されている3.5インチのIPS液晶を備えた小型の中華ゲーム機「RG35XXSP」には、デフォルトでLinuxOSが搭載されています。

デフォルトのLinuxOSもかなり使いやすいですが、細かな点で不満もあります。
さらに使いやすいOSがないか探されている方もいるのはないでしょうか。

そこで本記事では、「RG35XXSP」に対応したカスタムファームウェア「MuOS」を導入するやり方を説明します。

「MuOS」は、起動が高速で、使いやすく、動作が軽量で機能も豊富です。また、「RG35XXSP」以外にもANBERNICから販売されているいくつかのゲーム機に対応しています。やり方は基本的に同じなので、本記事の内容を参考にしていただけます。

導入方法と簡単な使用方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「RG35XXSP」については、以下の記事で紹介しています。

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カスタムファームウェア「MuOS」とは

「MuOS」は、レトロ ゲームのエミュレーションに重点を置いた、携帯型ゲーム デバイス用の Linux ディストリビューションです。

「RG35XXSP」以外にも、ANBERNICから販売されているいくつかのゲーム機に対応しています。

詳しくは、以下のMuOSのサイトで確認できます。

Welcome
Custom Firmware (CFW) primarily for handheld devices. Configurable, themeable, friendly, easy-to-use.

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「MuOS」導入の事前準備

「MuOS」を導入するためには、事前準備として以下が必要となります。

<事前準備>
・microSDカード
・パソコン
・Rufus(microSDへ書き込むツール)のインストール

microSDカード

microSDカードを用意します。

今回は、64GBのmicroSDを用意しました。
(ゲームデータの量に合わせて用意してください。)

ANBERNIC「RG35XXSP」にカスタムファームウェア「MuOS」を導入

パソコン

「MuOS」の導入作業にはパソコンが必要です。
本記事では、Windows11のパソコンを使って説明します。

また、パソコンでmicroSDカードの読み書きを行うため、パソコンにSDカードスロットが搭載されていない場合は、microSDカードリーダーも必要になります。

Rufus(microSDへ書き込むツール)のインストール

「MuOS」のOSイメージをmicroSDに書き込む作業が必要になります。
そのため、microSDに書き込むソフトとしてRufusを使います。

用意したパソコンにRufusをダウンロードして配置します。
Rufusはパソコンへのインストール作業は不要で、以下のサイトからダウンロードしたexeファイルを任意の場所に配置して実行するだけで使えます。

Rufus - 起動可能なUSBドライブを簡単に作成できます
Rufus: Create bootable USB drives the easy way

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「MuOS」の導入手順

「MuOS」の導入手順を説明します。
(前述の「事前準備」を済ませている前提で進めます。)

導入の流れは以下のようになります。

1)「MuOS」のイメージファイルをダウンロードする
2)microSDに「MuOS」のイメージファイルを書き出す
3)microSDにゲームデータ(ROM)を用意する

1)「MuOS」のイメージファイルをダウンロードする

「MuOS」のイメージファイル(OSファイル一式をまとめたもの)をインターネットからダウンロードする手順を説明します。

パソコンのWebブラウザで以下のサイトにアクセスします。

Welcome
Custom Firmware (CFW) primarily for handheld devices. Configurable, themeable, friendly, easy-to-use.

アクセスすると以下のような画面が表示されます。
「Download Latest Here」をクリックします。

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

3箇所のダウンロードサイトの中から1つを選択します。
基本的にどれでも良いのですが、今回は「Download from Gofile」をクリックしました。

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

「muOS-RG35XX-SP-2502.0_PIXIE-7c4e6a8f.img.gz」をクリックして、イメージファイルをダウンロードします。
(執筆時点では、バージョン「2502.0」が最新でした)

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

エクスプローラでダウンロードできていることを確認します。

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

ダウンロードしたイメージファイルは圧縮されているので、ファイルを右クリックして「すべて展開」を選択し、解凍します。

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

解凍すると、指定したフォルダに「〜.img」ファイルができます。
この「〜.img」ファイルが「MuOS」のイメージファイルです。

「MuOS」の公式サイトからダウンロード

2)microSDに「MuOS」のイメージファイルを書き出す

microSDに「MuOS」のイメージファイルを書き出す手順を説明します。

パソコンにmicroSDを挿入します。

Rufus(microSDへ書き込むツール)を起動します。

Rufusの画面で、
最初に、「デバイス」で、microSDを選択します。
次に、「ブートの種類」で、「選択」ボタンをクリックして「MuOS」のイメージファイル(〜.imgファイル)を選択します。
最後に、「スタート」ボタンをクリックします。

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「スタート」ボタンをクリックすると、警告が表示されます。
間違いなく対象のmicroSDであることを確認して「OK」をクリックします。

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書き出しが完了すると以下のような画面になります。
「閉じる」をクリックしてRufusを終了します。

ANBERNIC「RG35XXSP」にカスタムファームウェア「MuOS」を導入

これで「MuOS」のmicroSDが完成しました。

microSDを「RG35XXSP」のTF1(左側のmicroSDスロット)に入れます。

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「RG35XXSP」の電源をONにすると、初期設定画面が表示されるので、タイムゾーンと日時を設定します。

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「MuOS」のインストール(初回起動時の準備など)が開始されるので、しばらく待ちます。(10分以上かかりました。)

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しばらくすると「MuOS」が起動し、メインメニューが表示されます。

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「Shutdown」を選択し、電源をOFFにします。

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3)microSDにゲームデータ(ROM)を用意する

microSDにゲームデータ(ROM)を用意し、ゲームをプレイするまでの手順を説明します。

「RG35XXSP」の電源がOFFであることを確認し、microSDを取り出します。

パソコンにmicroSDを挿入します。
microSDの中には「ROMS」フォルダが存在します。

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「ROMS」フォルダの中は、空の状態です。

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「ROMS」フォルダの下に、ゲーム機ごとにフォルダを作成します。
今回は、ゲームボーイアドバンスのロムをコピーしたいので、分かりやすいように「GBA」というフォルダを作成しました。
※ゲームボーイアドバンス以外の他のゲーム機のROMもコピーする場合は、別のフォルダを作成するようにしてください(ゲーム機ごとにフォルダを分ける感じです)

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作成した「GBA」フォルダの下に、ROMファイルをコピーします。

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BIOSが必要な場合は、「bios」フォルダにBIOSファイルをコピーします。
最初からいくつかのBIOSファイルが用意されていました。
(BIOSを必要としないゲーム機であればこの作業は不要です)

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パソコンからmicroSDを取り出し、「RG35XXSP」のTF1(左側のmicroSDスロット)に入れ、「RG35XXSP」の電源をONにします。

起動後、メインメニューで「Content」を選択します。

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ゲーム機の一覧が表示されます。
ゲームボーイアドバンスが表示されているので、選択します。
※今回はゲームボーイアドバンスのROMだけを置いた状態なので、ゲームボーイアドバンスのみが表示されていますが、他のゲーム機のROMを置くと、それらのゲーム機も一覧に表示されます

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先ほどパソコンでコピーしたゲームボーイアドバンスのロム(スーパーマリオアドバンス)が一覧に表示されていますので、選択します。

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ゲームが起動しました。

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「MuOS」の使用感

OS自体はとてもシンプルですが、その分動作がとても軽快です。デフォルトのLinuxOSでは起動に約26秒ほどかかっていましたが、「MuOS」は16秒程度で起動します。

本体の画面を閉じると自動的にスリープになります。次に画面を開いただけではスリープから復帰しませんが、電源ボタンを押すことでスリープから復帰します。

設定項目も豊富です。

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言語の変更が可能で、日本語も用意されています。

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Wi-FiやHDMIでの外部ディスプレイへの出力にも対応しています。
外部ディスプレイへの出力も細かく設定可能です。

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アプリケーションには、MoonlightやPortMasterをはじめ、様々なアプリケーションが用意されています。ここからRetroArchを起動することも可能です。

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少しわかりにくかったのが、ゲームを終了する方法です。以下のページに記載されているようにメニューボタン+Xを押すと、QUICK MENUが開くので、そこで終了などの操作が行えます。

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ファミコンやスーパーファミコン、ゲームボーイアドバンスといった軽いエミュレータは問題なく動作します。

Nintendo64やPSP、セガサターン、PlayStationまでであれば性能的にはかなり動きます。アナログスティックを備えていないので、Nintendo64やPSPは操作性の面で微妙です。(キーマッピングを変更してアナログスティックを十字キーにマッピングすることで、それなりにはプレイできます)

このクラスのエミュレータ機としては十分動作します。

まとめ

本記事では、「RG35XXSP」に対応したカスタムファームウェア「MuOS」を導入するやり方を説明しました。

「MuOS」は、起動が高速で、使いやすく、動作が軽量で機能も豊富です。

エミュレータ性能としても、Nintendo64やPSP、セガサターン、PlayStationまでであればかなり快適にプレイ可能です。

microSDカードを別に用意するだけで試せる(気に入らなければ元のOSにすぐ戻せる)ので、一度試してみてはいかがでしょうか。

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