この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。
Intel 12世代のCPUを使って、できるだけ安く高性能な自作PCを組みたい。
Intel 12世代のCPUを使った自作PCの格安構成を知りたい。
Intel 12世代のCPUは前モデルである11世代から一気に性能がアップしました。
このタイミングで12世代CPUを使って新たに自作PCを組んだり、既にあるPCをアップグレードしたいという方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Intel 12世代CPUで自作PCを組む場合の構成として、高性能な構成(高性能でもできるだけ安く)とコスパ重視の構成(安さ優先、でも十分使える性能)を紹介します。
紹介するパーツで実際にPCを組んでいますので、その様子なども紹介します。
また、ゲーミングPCを考えている方も、今回紹介する構成にグラフィックボードを追加するだけでゲーミングPCとしても十分使えます。(グラフィックボードが高騰している今は様子見をして、値段が下がってきた頃に追加する予定です。)
Intel 12世代のCPUを使った自作PC組み立ての参考にしていただければと思います。
Intel 12世代のCPUをベースとしたパーツ構成を紹介
今回紹介する構成は、「性能重視構成」と「コスパ重視構成」の2つです。
「性能重視構成」は、高性能でありながらも安さを求めた構成です。
「コスパ重視構成」は、安さを優先しながらも十分使える性能を備えた構成です。
各構成のパーツは下表の通りです。
「性能重視構成」のパーツは黄色、「コスパ重視構成」のパーツは緑色です。
各パーツの価格は2022年3月14日時点の最安値になります。
「性能重視構成」の合計金額は77,270円で7万円台、「コスパ重視構成」の合計金額は48,690円で4万円台と、両者ともかなり安く組み立てることが可能です。
実際に購入した金額は、76,579円で、ポイント還元5,682円相当でしたので、実質7万円ほどでした。
両構成をスペックとして表すと以下のようになります。
「性能重視構成」はかなり性能・機能が高く、「コスパ重視構成」でも十分な性能・機能を備えています。
性能重視構成 | コスパ重視構成 | |
CPU | Intel 12世代 Core i5 12400 (6コア 12スレッド) |
Intel 12世代 Core i3 12100 (4コア 8スレッド) |
メモリ | 32GB(DDR4) | 16GB(DDR4) |
ストレージ | 960GB(NVMe M.2 SSD) | 480GB(NVMe M.2 SSD) |
有線LAN | 100Mbps、1Gbps、2.5Gbps | 10Mbps、100Mbps、1Gbps |
無線LAN | あり(Wi-Fi6対応) | なし |
Bluetooth | あり(Ver. 5.2) | なし |
拡張スロット | PCI-Express 16X(1本) PCI-Express 1X(2本) |
PCI-Express 16X(1本) PCI-Express 1X(1本) |
映像出力 | DisplayPort x2 HDMI x1 |
HDMI x1 VGA(D-SUB15ピン)x1 |
USB端子(ケース) | USB 3.0 Type-A ×1 USB 2.0 ×2 |
USB 3.0 Type-A ×1 USB 2.0 ×2 |
USB端子(背面) | USB3.2 Gen2 Type-C x1 USB3.2 Gen1 Type-A x3 USB2.0 x2 |
USB3.2 Gen1 Type-A x2 USB2.0 x4 |
ここからは、各パーツを紹介します。
CPU
「性能重視構成」で採用した「Core i5 12400 BOX」です。
6コア 12スレッドとかなりの性能を持っています。重た目のゲームやクリエイティブな用途を考えている場合には、こちらの方がおすすめです。
「コスパ重視構成」で採用した「Core i3 12100 BOX」です。
4コア 8スレッドと基本的には十分な性能を備えています。ある程度のゲームやクリエイティブな用途でも対応は可能です。
メモリ
「性能重視構成」で採用した「crucial Ballistix BL2K16G32C16U4B [DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組]」です。
合計32GBもあれば、ほとんどの用途で困ることはありません。
(むしろオーバースペック気味かもしれません)
「コスパ重視構成」で採用した「crucial Ballistix BL2K8G32C16U4B [DDR4 PC4-25600 8GB 2枚組]」です。
合計16GBあり、ゲームなどでも十分足りますので、ほとんどの場合16GBで問題ありません。
マザーボード
「性能重視構成」で採用した「GIGABYTE B660M DS3H AX DDR4 [Rev.1.x]」です。
メモリスロットが4つ備わっていて、Wi-Fi6やBluetoothも搭載している使い勝手の良いマザーボードです。(後からWi-Fi6やBluetoothを別途用意する必要がありません)
「GIGABYTE B660M DS3H AX DDR4 [Rev.1.x]」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。
「コスパ重視構成」で採用した「MSI PRO B660M-E DDR4」です。
メモリスロットが2つだったりと、最低限の機能が備わっているマザーボードです。
将来的な拡張をそれほど考えていないのであれば十分です。
ストレージ
「性能重視構成」で採用した「WESTERN DIGITAL WD Green SN350 NVMe WDS960G2G0C」です。
960GBあるので、ほとんどの用途で困ることはありません。
「コスパ重視構成」で採用した「WESTERN DIGITAL WD Green SN350 NVMe WDS480G2G0C」です。
480GBなので、ゲームをたくさんインストールしたり、動画ファイルを大量に保存するような場合には不足しますが、そうでない使い方であれば十分な容量を備えています。
※容量が不足したら増設するという考えで、コストを抑えるというのもありです
グラフィックボード
今回はCPU内蔵のGPUを使用しますが、同じパーツ構成にRadeon RX6600を搭載した場合の性能計測を以下の記事で紹介していますので、あわせて参考にしてください。
電源
「性能重視構成」で採用した「玄人志向 KRPW-BK650W/85+」です。
650Wのブロンズ認証の電源です。
ミドルクラスのグラフィックボードを追加しても十分電力を賄えます。
「コスパ重視構成」で採用した「玄人志向 KRPW-BK550W/85+」です。
550Wのブロンズ認証の電源です。
グラフィックボードを追加する予定がない場合や、それほど電力を必要しないエントリー〜ミドルクラスのグラフィックボードであれば電力を賄えます。
ケース
「性能重視構成」で採用した「Thermaltake S100 TG」です。
「Thermaltake S100 TG」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。
「コスパ重視構成」で採用した「Thermaltake Versa H18」です。
「性能重視構成」のPCを実際に組み立てる
今回、「性能重視構成」のパーツを購入しましたので、実際にPCを組み立てていきます。
まずはマザーボード「GIGABYTE B660M DS3H AX DDR4 [Rev.1.x]」を開封します。
マザーボード本体をマザーボードの箱の上に乗せて組み立てていきます。
CPU「Core i5 12400 BOX」の取り付けをしていきます。
CPUのパッケージを開封すると、CPU本体とリテールクーラーが入っています。
「Core i5 12400」はリテールクーラーでも十分冷却可能なので、今回はこのリテールクーラーを使用します。リテールクーラーには最初からグリスが塗ってあるので、別途グリスを用意する必要はなく、そのまま取り付け可能です。
マザーボードのCPUレバーとカバーを上げます。
CPUの向きを間違わないようにCPUを乗せます。
CPUカバーとレバーを下げて、CPUを固定します。
CPUにリテールクーラーを取り付けます。
リテールクーラーの取り付けは周りの4つのピンを押し込むだけです。
(CPUクーラーはメモリやSSDを取り付けた後に取り付ける方が良い場合もありますが、リテールクーラーは小さいので先に取り付けました)
メモリ「crucial Ballistix BL2K16G32C16U4B [DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組]」を取り付けます。(今回購入したのはホワイトなので、実際には少し品番は異なります)
メモリは16GB x 2枚の合計32GBです。
ヒートシンク付属なので、冷却性が高いです。
メモリを2本ともマザーボードに取り付けます。
M.2 SSD「WESTERN DIGITAL WD Green SN350 NVMe WDS960G2G0C」を取り付けていきます。
この小ささで容量960GBの高速ストレージです。
マザーボードにはM.2 SSDを2箇所取り付け可能ですが、そのうち1箇所はヒートシンクが付属していますので、そちら側に取り付けていきます。
ヒートシンクを外して、M.2 SSDを差し込みます。
※少し斜めに浮いた状態になるのが正解です
上からヒートシンクで押さえ込むように固定し、ネジ止めします。
これで、M.2 SSDの取り付けは完了です。
ここからは、各パーツをケースに取り付けていきますので、ケース「Thermaltake S100 TG」を準備します。
電源「玄人志向 KRPW-BK650W/85+」を取り付けていきます。
電源はプラグイン方式になっていて、必要なケーブルのみ差し込んで使用できるので、ケース内の配線をスッキリさせられます。
ケース下部に電源スペースがありますので、電源を取り付けます。
電源の向き(吸気の向き)はケース内から吸気するようにしています。(向きはそれぞれメリット、デメリットがありますので、それらを踏まえて決めてください)
マザーボードをケースに取り付けていくのですが、その前にI/Oパネルをケース背面に取り付けます。
マザーボードをケースに取り付けます。
ネジでしっかりと固定します。
マザーボードに電源などの配線をします。
裏側の配線もタイラップを使ってまとめます。
これで組み立ては完了です。
電源ケーブルとモニタケーブル(HDMIやディスプレイケーブル)を接続し、電源を入れます。
ちゃんとBIOSが起動しました。
今回組んだ自作PCの性能については、以下の記事を参考にしてください。
今回組んだ自作PCにグラフィックボード(Radeon RX6600)を追加した場合の性能計測も以下の記事で紹介していますので、あわせて参考にしてください。
まとめ
本記事では、Intel 12世代CPUで自作PCを組む場合の構成として、高性能な構成(高性能でもできるだけ安く)とコスパ重視の構成(安さ優先、でも十分使える性能)を紹介しました。
また、実際にPCを組み立てる様子なども紹介しました。
ゲーミングPCを考えている方は、今回紹介する構成にグラフィックボードを追加するだけでゲーミングPCとしても十分使えます。(「コスパ重視構成」であってもゲームに十分使えます。)
Intel 12世代のCPUを使った自作PC組み立ての参考にしていただければと思います。
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