この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。
- コスパの高い(性能が高くて、価格が安い)ミニPCを探している。
- MinisforumのミニPC「UM750L Slim」がどのような製品か知りたい。
超小型のパソコンとして登場したミニPCですが、今では当たり前のジャンルとしてその地位を確立し、製品の種類も豊富です。
中でも、比較的価格の安いミニPCが人気で、Intel N100搭載のPCはその性能と価格のバランスから特に人気があります。一方で、使い方にはよりますが、N100では性能不足を感じる場面が出てくるのも事実です。
N100よりも性能が高く、それでいて価格を抑えたいといった方におすすめなのが、本記事で紹介するMinisforumから販売されているミニPC「UM750L Slim」です。
「UM750L Slim」は、CPUにRyzen 5 7545U、メモリ16GB、SSD 1TBを搭載しています。N100搭載のPCと比較しても圧倒的な性能を持っています。
これまでN100などの性能の低いPCを使っていてステップアップしたい方、また、サブのPCを検討されている方にもおすすめです。(もちろんメインのPCとしても活躍できる性能です。)
記事内では、製品概要や機能の紹介に加え、実際に性能の計測も行いますので、ぜひ参考にしてください。
MinisforumのミニPC「UM750L Slim」の製品概要

「UM750L Slim」は、Minisforumが販売するRyzen 5 7545Uを搭載した小型のパソコンです。
CPUはAMD Ryzen 5 7545U(6コア、12スレッド)、メモリは16GB、ストレージはSSD 1TBを搭載しています。また、M.2 SSDの空きスロットが1つ用意されていて、最大4TBまで増設可能です。
USB4ポートを搭載しているため、高速データ転送や拡張性にも優れます。
手のひらに乗せられるぐらいコンパクトなサイズ感です。
主なスペックは以下の通りです。
| モデル | UM750L Slim |
| CPU | AMD Ryzen 5 7545U (6コア、12スレッド、L3キャッシュ合計16MB、最大ブースト・クロック4.9GHz) |
| グラフィック | AMD Radeon 740Mグラフィックス |
| メモリ | 16GB LPDDR5 6400MHz |
| ストレージ | 1TB (M.2 2280 PCIe4.0x4) |
| ストレージ拡張 | M.2 2280 NVME SSD スロット |
| インタフェース(前面) | USB 3.2 ポート(Type-A) x 2 3.5 mm ヘッドフォン ジャック x 1 電源ボタン リセット穴 |
| インタフェース(背面) | RJ45 2.5ギガビット イーサネット ポート x 1 USB 4 ポート(Type-C) x 1 ※PD対応 USB 2.0 ポート(Type-A) x 2 HDMI 2.1 ポート x 1 DisplayPort 1.4 x 1 DC ジャック |
| ワイヤレス | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| OS | Windows11 Pro |
| サイズ | 130 × 126.5 × 50.4 mm |
| 重量 | 約 0.67Kg |
詳細は、以下の公式サイト、またはAmazonのサイトでも確認できます。
Minisforum「UM750L Slim」のパッケージと内容物
「UM750L Slim」のパッケージを紹介します。
パッケージは紙製の箱です。
環境に配慮した材質とデザインでとてもシンプルです。

パッケージの表側には「MINISFORUM」の文字がプリントされています。

側面には、スペックが記載されています。

パッケージを開封すると、内容物がしっかりと収まっています。
中の梱包材には、PAP(リサイクル可能な段ボール)を積極的に採用していて、環境への配慮が感じられます。

パッケージの中には、以下の6点が入っています。
<内容物>
・ミニPC本体(UM750L Slim)
・電源アダプタ(+ケーブル)
・HDMIケーブル
・VESAマウントキット(ネジ含む)
・予備のゴム脚
・取扱説明書

電源アダプタとケーブルは分離できます。(接続はメガネコネクタです)
最大出力は約65W(64.98W)です。


少し短めのHDMIケーブルが付属します。

VESAマウントするための金具とネジが付属します。
VESA対応ディスプレイの裏などに固定する場合に使用します。

予備のゴム脚も付属します。
本体に装着されているゴム脚と全く同じです。

取扱説明書は各国語併記で、日本語の記載もあります。
(記載のQRコードを読み込むことで、詳細なマニュアルにアクセスできます。)


Minisforum「UM750L Slim」の外観
「UM750L Slim」の外観を紹介します。
色は全体的にシルバーで、金属のように見えますが材質は樹脂だと思われます。
艶消しの仕上げがされていて、安っぽい感じはしません。

上面(天面)は、中央に「MINISFORUM」のロゴと文字がプリントされています。

前面には、ボタンや端子類が配置されています。
左から、電源ボタン、USB 3.2 ポート(Type-A) x 2、3.5 mm ヘッドフォン ジャック、リセット穴が配置されています。

背面にも端子類が配置されています。
左から、DC ジャック、RJ45 2.5ギガビット イーサネットポート、HDMI 2.1 ポート、USB 4 ポート(Type-C) 、DisplayPort 1.4、USB 2.0 ポート(Type-A) x 2 が配置されています。

側面には端子類などはありません。
大きな通気口が設けられています。


底面には、ゴム脚とVESAマウント用のネジ穴があります。
(技適マークも取得されていますので、国内でも安心してワイヤレスでの利用が可能です)

Minisforum「UM750L Slim」の基本スペックを確認
「UM750L Slim」に電源アダプタとディスプレイ、キーボード、マウスを接続して起動します。

起動すると、Windows11の初期設定画面が立ち上がります。
画面に従って初期設定を進めると、Windows11が使用できる状態になります。

OSは「Windows11 Pro」で、バージョンは 「24H2」でした。
現時点での最新版です。

CPUは「AMD Ryzen 5 7545U」で、6コア12スレッドであることが確認できました。

メモリはLPDDR5の16GBで、デュアルチャネル(DDR5は1枚で2 x 32bit=デュアルとも言えるので、4 x 32bit=クアッドチャネルとも解釈できる)で動作しています。

SSDは、KINGSTON製の1TBが搭載されていました。

Minisforum「UM750L Slim」の性能計測(基本性能)
「UM750L Slim」の基本性能(CPUやGPU、ディスク性能)を計測します。
CINEBENCH R23 での計測結果
「CINEBENCH R23」を使ってCPUの性能を計測します。
計測前のCPU温度は35℃近辺です。(計測時の室温は27℃程度)

シングルスレッドの性能を計測します。
計測の結果、シングルスレッドのスコアは「1717」でした。
ベンチマーク中の最大温度は64℃で、発熱は低く、十分余裕があります。

マルチスレッドの性能を計測します。
計測の結果、マルチスレッドのスコアは「10539」でした。
ベンチマーク中の最大温度は91℃で、こちらは結構発熱していますが、サーマルスロットリングは発生しておらずCPUの性能をしっかりと引き出せています。

結果をまとめると、以下のようになります。
※参考までにN100を搭載したミニPC「UN100P」で計測したスコアも載せておきます(PL1=20W、PL2=25Wで計測)
| シングルスレッド | マルチスレッド | |||
| スコア | 最大温度 | スコア | 最大温度 | |
| UM750L Slim (CPU : AMD Ryzen 5 7545U) | 1717 | 64℃ | 10539 | 91℃ |
| UN100P (CPU : Intel N100) | 918 | 71℃ | 2974 | 81℃ |
N100と比較すると、シングルで2倍程度、マルチでは3.5倍程度と圧倒的な性能差があります。
Geekbench 6 での計測結果
「Geekbench 6」を使ってCPUとGPUの性能を計測します。
CPUの計測結果は以下のとおり、スコアはシングルが「2496」、マルチが「9016」でした。

OpenCLでのGPUの計測結果は以下のとおり、スコアは「13090」でした。

結果をまとめると、以下のようになります。
※参考までにN100を搭載したミニPC「UN100P」で計測したスコアも載せておきます(PL1=20W、PL2=25Wで計測)
| CPU(シングル) | CPU(マルチ) | GPU(OpenCL) | |
| UM750L Slim (CPU : AMD Ryzen 5 7545U) | 2496 | 9016 | 13090 |
| UN100P (CPU : Intel N100) | 1234 | 3185 | 3286 |
こちらもN100と比較すると、CINEBENCH R23の時と同様の差が現れています。
また、GPU性能に関しても圧倒的な差が出ています。(N100のゲーム性能はかなり厳しかったので、今回は少し期待が持てます。)
CrystalDiskMarkでの計測結果
「CrystalDiskMark」を使ってストレージ(SSD)の性能を計測します。
結果は、読み込みが「6148 MB/s」、書き込みが「5350 MB/s」と十分すぎるぐらい速い結果となりました。

PCIe 4.0 x4 のM.2 SSDであるため非常に高速です。
これだけの速度が出れば、困る場面はほとんどありません。
Minisforum「UM750L Slim」のゲーム性能を計測
本製品はゲーム向けのPCではありませんが、AMD Ryzen 5 7545Uプロセッサの内蔵GPU「Radeon 740M」はそれなりのグラフィック性能を持っているということなので、ゲームのベンチマークソフトを使って性能を計測します。
ドラゴンクエストX ベンチマーク
ドラゴンクエストX ベンチマークアプリで計測します。
設定は、標準品質、フルHD(1920 x 1080)、フルスクリーンで実施します。

ベンチマーク中のFPSは多くの場面で60FPS以上をキープしていました。場面によっては100fps以上出ていました。

計測の結果は、スコア「7768」で、評価「とても快適」でした。


ドラゴンクエストX は、比較的軽めなゲームということもあり、快適にプレイできる結果となりました。
ファイナルファンタジーXIVベンチマーク
ファイナルファンタジーXIVベンチマークアプリで計測します。
設定は、標準品質(デスクトップPC)、フルHD(1920 x 1080)、フルスクリーンで実施します。

ベンチマーク中のFPSは多くの場面で50FPS程度出ていました。場面によっては70〜80fps出ていました。

計測の結果は、スコア「7248」で、評価「やや快適」でした。


ファイナルファンタジーXIVはドラゴンクエストXに比べて重たいですが、それでも「やや快適」という結果が出ました。十分遊べます。
また、スコア「7248」は、GEFORCE GTX 1060で実施した際のスコアに迫る値です。内蔵GPUでここまでのスコアが出ているのには、正直驚きです。
ファイナルファンタジー XVベンチマーク
ファイナルファンタジー XVベンチマークアプリで計測します。
設定は、軽量品質、フルHD(1920 x 1080)、フルスクリーンで実施します。

ベンチマーク中のFPSは多くの場面で30FPS程度となっていました。

計測の結果は、スコア「3147」で、評価「普通」でした。


ファイナルファンタジー XVは重めのゲームということもあり、軽量品質でも「普通」という結果でした。プレイできなくはないけれど、快適にプレイするのは厳しそうです。
Minisforum「UM750L Slim」の使用感
「UM750L Slim」の使用感として、良いと感じた点、残念に感じた点を紹介します。
良いと感じた点
十分な性能
Webブラウジングやオフィスアプリでの作業、動画視聴、ZOOMなどのオンラインミーティングは快適にこなせます。さらに、動画編集などの重たい作業もそれなりにできます。
CPUのベンチマークで紹介したように、N100と比べて圧倒的な差が出ました。本製品のCPU「AMD Ryzen 5 7545U」はデスクトップ向けCPUであるIntelの第12世代「Intel Core i5-12400」に匹敵する性能を持ちます。シングルスコアは超えていて、マルチスコアは少し及ばない程度です。これだけの性能を持つ本製品はコスパが高いです。
AMD Ryzen 5 7545Uプロセッサの内蔵GPU「Radeon 740M」は、内蔵GPUとしては性能が高く、ゲームのベンチマークの計測結果でも示したように、比較的軽い3Dゲームであれば十分に遊べます。ファイナルファンタジーXIVのベンチマークでは、GEFORCE GTX 1060で実施した際のスコアに迫る値が出ました。内蔵GPUでここまでのスコアが出ているのには、正直驚きです。
ストレージ性能が高く、拡張性もある
ストレージの性能は、アプリの起動やファイルのコピーなど、パソコン操作の様々な部分で関係します。搭載しているSSDは、読み込みが「6148 MB/s」、書き込みが「5350 MB/s」と非常に高速なため、操作中もキビキビと動き、ストレスを感じません。
容量は1TBあるので多くの用途では十分です。
足りなくなった場合でもM.2 SSDの増設が可能です。
USB-C給電での動作が可能
本体への給電は付属の電源アダプタを使用するのですが、実はUSB4ポートがPD対応となっていて、USB-Cケーブルによる給電が可能です。


汎用性の高いUSB-Cでの給電が可能なので、万一、電源アダプタが故障した場合などにも助かります。
USB4ポート搭載
USB4ポートを1つ搭載しています。
USB4ポートは汎用性、拡張性が高く、1つあるだけで便利さが違います。
例えば、PD給電対応のディスプレイと接続した場合、電源供給と画面表示の両方をUSB4ケーブル1本で賄えます。他にもUSB4対応のハブを接続することで、様々なポートを拡張できます。
3画面同時出力が可能
画面出力に対応したポートが3つ(USB 4、HDMI 2.1、DisplayPort 1.4)用意されていて、最大4K 3画面の出力に対応しています。
3画面に出力できるので、効率よく作業できます。
あらゆるシーンで役立ちます。
冷却ファンの音が静か
ベンチマークテスト中など、高負荷時でもファンの音が比較的静かです。
負荷の軽い作業やアイドル時はほとんど音が聞こえません。
ファンの音が気になるPCも多いので、本製品は静音性という点でも優れていると感じました。
残念に感じた点
メモリは増設、交換不可
メモリはオンボードで、増設や交換はできません。
基本的に16GBあれば困る場面は少ないとは思いますが、将来的に増設をしたくなった場合でも増設できないので注意が必要です。
USB(Type-A)の挿す向きが上下逆
細かい話ですが、USB Type-A ポートにUSBメモリなどを接続する際、上下が逆向きなので、方向を間違って挿さそうとして挿さらないということを何度かやってしまいました。(前面の2ポート、背面の2ポート全て)

慣れれば問題はありませんが、できれば通常の向きで挿せると良かったです。
まとめ
本記事では、Minisforumから販売されているミニPC「UM750L Slim」を紹介しました。
格安PCと比べて性能が圧倒的に高く、Webブラウジングやオフィスアプリでの作業、動画視聴、ZOOMなどのオンラインミーティングはもちろん、ゲームや動画編集などの負荷の高い作業もそれなりにこなせます。また、PD給電可能なUSB4ポートを搭載し、拡張性や利便性が高いです。
格安PCを考えている方ももう少し予算が出せるなら本製品がおすすめです。
価格と性能の高さのバランスの良いPCを探されている方は、ぜひ参考にしてもらえればと思います。


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