この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。
- レトロゲーム(エミュレータ)がプレイ可能な携帯ゲーム機を探している。
- Androidのゲームがプレイ可能な携帯ゲーム機を探している。
- Android搭載の携帯ゲーム機「Retroid Pocket 5」がどのような製品か、またその性能を知りたい。
ファミコンやプレステーションなどのレトロゲームをプレイできる携帯ゲーム機が人気を博しています。
携帯ゲーム機は、数千円から10万円を超えるものまで様々です。
主に搭載されているOSやスペックによってできることが異なり、価格も変わります。
その中でも本記事では、2024年9月に発売され、話題となったAndroid OSを搭載した携帯ゲーム機「Retroid Pocket 5」を紹介します。
「Retroid Pocket 5」は、プロセッサ(SoC)に「Qualcomm Snapdragon 865」を採用し、メモリ8GB、ストレージ128GBを搭載。また、画面は5.5インチ 1080pの有機ELを搭載した魅力的な携帯ゲーム機に仕上がっています。それでいて220ドルという手に入れやすい価格で、性能に対するコスパが高い製品です。
記事内では、性能計測の結果も紹介しますので、性能に対するコスパの高い携帯ゲーム機をお探しの方には、ぜひ参考にしていただければと思います。
Android搭載の携帯ゲーム機「Retroid Pocket 5」の製品概要
「Retroid Pocket 5」は、Retroid Pocket社から販売されているAndroid搭載の携帯ゲーム機です。
SoCに「Qualcomm Snapdragon 865」、メモリは8GB、ストレージは128GBを搭載しています。画面には5.5インチ 1080pの有機ELを採用し、表側は全面ガラス張りの高級感あふれるデザインになっています。
カラーは、「Black」、「White」、「16Bit」、「GC」の4色が用意されています。

主な仕様は以下の通りです。
プロセッサ(SoC) | Qualcomm Snapdragon 865 ※8core(ARM-A77×1@2.8GHz + ARM-A77×3@2.4GHz + ARM-A55×4@1.8GHz) |
OS | Android 13 |
ディスプレイ | 有機EL(AMOLED) サイズ:5.5インチ 解像度:1080p リフレッシュレート:60Hz |
メモリ(RAM) | 8GB LPDDR4x@2133MHz |
ストレージ | 128GB UFS 3.1 |
スピーカー | ステレオスピーカー |
カメラ | 非搭載 |
Widevine | L3 |
イヤホンジャック | 搭載 |
ワイヤレス接続 | Bluetooth 5.1 Wi-Fi 6 |
端子 | USB Type-C |
スロット | microSDカードスロット |
バッテリー | 5000mAh |
サイズ | 199.2 × 78.5 × 15.6mm |
重量 | 280g |
以下の公式サイトや他にはAliExpressでも購入できます。
「Retroid Pocket 5」のパッケージと内容物
「Retroid Pocket 5」のパッケージは、しっかりとした硬さがある紙製の箱で、可愛らしい絵柄がプリントされています。

パッケージの側面には、購入したカラーが分かるようになっています。
(今回はBlackを購入したので、Blackにチェックが付いています。)

パッケージを開封すると、中には画面保護フィルムが入っていました。
(画面保護フィルムは購入する店舗によっては付属しない場合があります。)

画面保護フィルムを取り出すと、しっかりと梱包された本体が現れます。

パッケージの中には、以下の4点が入っています。
<内容物>
・Retroid Pocket 5 本体
・USBケーブル
・画面保護フィルム(購入店舗によっては付属しません)
・書類一式

付属のUSBケーブルは、Type-A to Type-Cケーブルです。
(充電アダプタは付属しないので、別途用意する必要があります。)

付属していた画面保護フィルムは、光沢タイプのガラスフィルムです。
クリーニングキットも同梱されていました。

書類一式として、ユーザマニュアルと合格証が付属します。
ユーザマニュアルは見開き1ページの簡易的なものです。


「Retroid Pocket 5」の外観やスペックを確認
「Retroid Pocket 5」の外観を紹介します。
本体の材質はABS樹脂です。
表側は全面ガラス張りで高級感があります。
アナログスティックはプレイステーション系のコントローラと同様で、左右並行に配置されています。
(レトロゲームを楽しむ場合は、本機のように十字キーとボタンが並行になっている方が操作しやすいと個人的には考えています。)

画面右側には、スタートボタン、ABXYボタン、アナログスティック(押し込み可能)、バックボタン、スピーカーが配置されています。

画面左側には、セレクトボタン、十字キー(Dパッド)、アナログスティック(押し込み可能)、ホームボタン、スピーカーが配置されています。

側面下側には、microSDカードスロット(カバーあり)、3.5mmイヤホンジャック、USB-C端子が配置されています。

側面上側には、L1L2ボタン、R1R2ボタン、電源ボタン、音量ボタンが配置されています。

背面には、大きな吸排気口が設けられています。

背面のグリップ部分は凹凸とテクスチャ(切込)加工により、持ちやすく、滑りにくくなっています。

左右のアナログスティックは設定によりLEDが点灯するようになっています。
色は自由に設定可能で、不要であれば消灯も可能です。

本体の重量を実測したところ 274.9gでした。
公称値の280gよりも少し軽い結果となりました。

電源をONにすると「RETROID pocket 5」のロゴが表示されます。

初回電源投入時は、初期設定画面が表示されます。
画面に従ってセットアップをします。
※初期セットアップで各種エミュレータアプリのインストールも可能です。GooglePlayアプリのインストールの有無も聞かれます。

セットアップ(初期設定)が完了すると使用できるようになります。
Androidスマホと同じようにAndroidの画面が表示されます。
有機ELディスプレイなので画面表示が美しいです。

初期設定でGooglePlayアプリをインストールしておくと、GooglePlayも使えます。

プロセッサ(SoC)が「Qualcomm Snapdragon 865」、メモリが8GB、ストレージが128GB、OSはAndroid13であることが確認できます。

参考までにCPU-Zの情報も載せておきます。
※実際の画面サイズは5.5インチですが、6.88インチと判別されているのは謎です


「Retroid Pocket 5」の性能計測
性能について、「Antutuベンチマーク(V10)」と「GeekBench 6」での計測結果を紹介します。
Antutuベンチマーク(V10)での性能計測
Antutuベンチマーク(V10)での性能計測結果を紹介します。
結果、スコアは「844,458」でした。
※冷却ファンはStopの状態で計測しています

さすが Snapdragon 865 を搭載しているだけあって、80万点を超える高いスコアが出ています。
これだけの性能があれば、エミュレータなどのゲームの動作も期待できます。
GeekBench 6での性能計測
GeekBench 6での性能計測結果を紹介します。
結果は、Single-Coreが「1,212」、Multi-Coreが「3,413」となりました。
※冷却ファンはStopの状態で計測しています

また、GPU(OpenCL)の結果は「3,820」でした。

「Retroid Pocket 5」の使用感
良いと感じた点
性能が高い
SoCに「Qualcomm Snapdragon 865」、メモリは8GB、ストレージは128GBを搭載し、Antutuベンチマークでは80万点を超える高いスコアを叩き出し、ミドルハイクラスの性能を持っています。
ファミコンやスーパファミコンなどの軽いエミュレータはもちろんのこと、Nintendo64やゲームキューブ、Wii、3DS、プレステーション1、プレステーション2、PS Vitaなどの比較的重たいエミュレーターも動作します。
Androidのゲーム(例えば原神)は標準設定で十分プレイできます。
ただし、様々なAndroidのゲームをメインでプレイする場合は、本体の128GBのストレージ容量では不足するかもしれません。(microSDにインストールできるのであれば問題はありませんが)
画面が綺麗
5.5インチ 1080pの有機ELディスプレイを採用しています。
発色がとても綺麗で、屋外のような明るい場所でも視認性が高く、見やすいです。
また、液晶ディスプレイとカバーガラスを圧着して一体化したフルラミネーションディスプレイを採用しています。
有機ELの特性として、特に黒の発色が本当に真っ黒なので、本体カラーを「Black」にした場合、下の写真のように画面表示の余白部分が目立ちません。

マルチタッチスクリーン対応なので、通常のAndroidスマホと同様に操作できます。
コントローラの操作性が良い
全体的にコントローラの操作性は非常に良いです。
十字キー(Dパッド)
少し小さめですが、操作性がよく、クリック感があります。格闘ゲームなどのコマンドも問題なく入ります。
ABXYボタン
カチカチとした音が少し気にはなりますが、押し心地やボタンの戻りは良いです。
L1L2、R1R2ボタン
端の部分を押してもしっかり反応してくれます。
アナログスティック
適度な抵抗があり、格闘ゲームなどのコマンドも問題なく入り、操作感は良好です。
ホームボタンや戻るボタンがあるのも便利です。

また、タッチ操作を物理ボタンに割り当てることも可能なので、原神のようなコントローラに対応していないゲームもコントローラでプレイ可能です。
LinuxOSを動かせる
本機は、microSDにROCKNIXというLinuxOSを入れて起動することが可能です。(しかもAndroidを消すわけではないので、実質デュアルブートのような使い方ができます。)
Androidでは提供されていないXBOXのエミュレータを動作させられるなど、利点があります。
スピーカーの音が良い
スピーカーが前面両側に配置されているので、音がしっかりと届きます。
音質もとても良く、携帯ゲーム機としては十分だと感じました。
イヤホンジャックが搭載されている
本機には、3.5mmのイヤホンジャックが搭載されています。
最近の携帯ゲーム機(特に高級機)はイヤホンジャックが非搭載のものが増えてきていますが、本機ではちゃんとサポートされています。
イヤホンジャックが非搭載であっても、USB-C端子からイヤホンジャックに変換して使用することも可能ですが、変換ケーブルが必要な上にUSB-C端子を占有するので、やはり直接イヤホンを挿せる方が便利です。
いまいちと感じた点
画面の写り込みが激しく、指紋が付きやすい
画面のある表側は全面ガラスパネルを採用しているため、指紋がつきやすく、目立ちやすいです。また、画面の写り込みが激しいので明るい場所などでは見えにくくなる場面があります。
特にBlackのカラーは指紋が目立ちやすいので、指紋が気になる方は別のカラーを選択するか、指紋の目立ちにくい保護フィルムを貼るなどの対策が必要です。
画面の指紋や写り込みを抑えたい方には、以下の記事で紹介している画面フィルムがおすすめです。(このフィルムは驚くほど写り込みを軽減してくれます)
まとめ
本記事では、Android搭載の携帯ゲーム機「Retroid Pocket 5」を紹介しました。
SoCに「Qualcomm Snapdragon 865」、メモリは8GB、ストレージは128GBを搭載し、Antutuベンチマークでは80万点を超える高いスコアを出しました。また、画面は5.5インチの有機ELで発色がとても綺麗です。
プレステーション2、PS Vitaなどの比較的重たいエミュレーターも動作します。また、Android13搭載なのでスマホアプリやゲームでも遊べます。
これだけの機能、性能を搭載しながら220ドルという価格はコスパがかなり高いと思います。
Android搭載の携帯ゲーム機を探されている方には、ぜひ参考にしていただきたいです。
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