この記事では、次のような疑問や悩みに答えます。
- 誤ってSDカードをフォーマットしてしまった。あるいはSDカード上のデータを削除してしまったので、データを復元したい
- Recoveritアプリの使用方法(データの復元方法)が知りたい
SDカードを誤ってフォーマットしてしまったり、データを削除して大切なデータが消えてしまった場合、そのデータを復元する(取り出す)ことは簡単ではありません。
データを復元してくれる業者に依頼するという方法もありますが、数万円以上の費用がかかることもあり、気軽に依頼できるものではありません。
このような事情から、仕方なく消えたデータを諦めてしまうといった場合が多いのではないでしょうか。
実は、業者に高額な費用を払わずに、自分自身でデータを復元することが可能です。
特にデータを削除してしまった直後であれば、データを復旧できる可能性は高いです。
そこで本記事では、Recoveritアプリを使用して、SDカードから誤ってフォーマットや削除してしまったデータを復元する方法を紹介します。
※パソコン上のHDDやSSD、外付けHDDやSSD、USBメモリなども同様に復元可能です
Recoveritアプリには、無料版(復元はできないが、削除したファイルをスキャンし、プレビューが可能)が用意されていますので、削除してしまったデータが復元できそうかを確認した上で、復元できる場合に購入するといったことも可能です。
削除したデータを復元するRecoveritアプリとは

Recoveritの概要
RecoveritはWondershare社が提供する、あらゆるデバイスから削除したファイルを復元するアプリケーションです。
Recoveritはプロも利用する復元専門のアプリケーションで、世界160カ国以上、500万ユーザ以上に利用されている実績があります。
Recoveritの特徴として、大きく3点あります。
特徴1:1000種類以上のファイル形式を復元可能
特徴2:あらゆるデバイスに保存したデータも復元可能
特徴3:業界内でも高い復元率
復元作業はたったの3ステップで完了し、初心者でも大丈夫です。
OSはMacとWindowsに対応しています。
製品に関する詳細情報は公式サイトをご確認ください。
無料版もあります
削除したファイルをスキャンし、プレビューが可能な無料版が用意されています。
(無料版を使用する事で、削除したファイルが復元可能かを確認できます)
データが復元できなかった場合を考えると、いきなり製品版を購入するのはためらってしまいますが、まずは無料版で復元が可能であるかを確認した上で、復元可能であれば製品版のライセンスを購入するという事が可能です。
無料版は、公式サイトからダウンロード可能です。
製品版ライセンスを購入する場合は、以下の公式サイトから購入可能です。
Mac OS版は以下のサイトから。
Windows OS版は以下のサイトから。
Recoveritのインストール方法
Recoveritのインストール方法を紹介します。
無料版をダウンロードして、インストールしていきます。
(製品版のライセンスを購入した方も、この無料版をインストールした後で、ライセンスを登録する形となります)
公式サイトにアクセスします。
アクセスした公式サイトの「無料ダウンロード」をクリックし、インストール用のファイルをダウンロードします。
※お使いのOSに合わせて、Windows OS版かMac OS版のファイルをダウンロードしてください
本記事では、Mac OS版をダウンロードして説明しますが、Windows OS版でも同様の方法でインストールや使用ができますので参考にしてください。

ダウンロードしたインストール用のファイルをダブルクリックで実行します。

Recoveritのインストーラーが起動します。
「インストール」をクリックします。

「Recoveritが変更を加えようとしています。」のダイアログが表示されます。
「パスワード」を入力し、「OK」ボタンをクリックします。
※入力するパスワードはOSへのログイン時のパスワードと同じです

しばらくするとRecoveritが起動し、画面が表示されます。

これでインストールは完了です。
実際にRecoveritを使って削除したSDカード上のデータを復元
Recoveritのインストールが完了したので、実際にRecoveritを使って削除したSDカード上のデータを復元する方法を紹介します。
削除したSDカード上のデータが簡単な操作で復元可能であることや、どれだけのデータが復元できるのかを体感して頂けます。
今回はMacBookを使用してSDカード上のデータが復元できるかを見ていきます。使用するMacBookにはSDカードスロットがありませんので、外付けのマルチハブを接続します。
※お使いのPCにSDカードスロットがある場合は不要です

SanDiskの128GBのSDカード(microSDカード)を使用します。

SDカードスロットにSDカードを挿入します。

SDカードには動画を20ファイル、画像を30ファイル入れています。
今回は、スマートフォンやカメラに保存している動画や画像を誤って削除してしまったシーンを想定して、SDカード内のこれらのファイルを削除したのちに、復元していきます。
※SDカードの名前は「Untitled 1」です


動画20ファイルと画像30ファイルをゴミ箱に入れます。

念のためゴミ箱も空にしておきます。

SDカード内の動画20ファイルと画像30ファイルが完全に削除されていて、もうこれらのファイルを開く事ができない状態になりました。

ここからRecoveritを使って、削除したファイルの復元を行なっていきます。
復元までの作業は簡単で、以下の3ステップです。
ステップ1:対象を選択
ステップ2:スキャン
ステップ3:復元
それでは各ステップを順番に進めていきます。
ステップ1:対象を選択
ステップ1の「対象を選択」では、復元対象(今回の場合はSDカード)を選択します。
Recoveritを起動します。

SDカードに初めてアクセスする際には、以下のようなメッセージが表示される場合がありますので、表示された場合は「OK」をクリックします。

SDカードが表示されます。
(外付けデバイスの「Untitled 1」となっている部分です)

対象としてSDカードを選択します。

ステップ2:スキャン
ステップ2の「スキャン」では、削除したデータをスキャンして検出します。
先ほど、ステップ1で対象としてSDカードを選択していますので、その状態で「開始」をクリックします。

スキャンが始まります。
スキャンの進捗状況は上部に表示されます。
(この画像では50%までスキャンが進んでいる状況です)
スキャンにかかる時間は、SDカードの容量や速度によって変わります。
今回使用した128GBのSDカードで約30分かかりました。

スキャンが完了すると、「スキャンが完了しました。」というメッセージが表示されます。
「了解!」をクリックします。

画面の左側「ツリー表示」に検出されたフォルダが階層構造で表示されます。
フォルダを選択すると、そのフォルダ内にあるファイルが画面の右側に表示されます。

画面の左側を「ファイルビュー」に切り替えると、ファイルの種類ごとに検出したファイルを表示させることもできます。

このように「ツリー表示」または「ファイルビュー」で検出したファイルを表示できますので、削除してしまったファイルが検出できているか確認します。
検出したファイルをダウルクリックすることで、プレビューが可能です。
※ファイルの状態によってはプレビューできない場合があります
このようにプレビューできる場合は、復元できる可能性が高いです。

プレビューができない場合は、復元してもファイルが破損している可能性が高いです。

ステップ3:復元
ステップ3の「復元」では、ステップ2の「スキャン」で検出したファイルを復元します。
ステップ2で実施したスキャンにより、削除した動画20ファイルと画像30ファイルの合計50ファイルが検出できていますので、これら全てを選択し、「復元」をクリックします。

現時点では無料版ですので、「復元」するには製品版のライセンス購入が必要である事が表示されます。

ライセンス購入には事前のユーザ登録(作成)が必要になります。
以下の公式サイトからユーザ登録を行います。
ユーザ登録が完了したら、次は製品版のライセンス購入を行っていきます。
「購入」をクリックすると、ライセンスの購入サイトが表示されますので、必要事項を入力して製品版のライセンスを購入します。
ライセンスにはProやUltimate、Ultimate Plusといったエディションが存在しますが、ファイルの復元はProで可能です。

ユーザ登録とライセンス購入が完了したら、以下の画面で「ログイン」をクリックします。

ログイン画面が表示されます。
ユーザ登録時に登録したメールアドレスを入力し、「次へ」をクリックします。

パスワード入力画面が表示されます。
ユーザ登録時に登録したパスワードを入力し、「ログインする」をクリックします。

ログインが完了すると、以下の画面が表示されます。
Recoveritデータ復元が購入済になっている事を確認し、左上の赤丸をクリックして画面を閉じます。
※これでデータ復元が実施できる状態になりました

再び「復元」をクリックします。

復元先の場所を選択し、「保存」をクリックします。

復元が完了すると、「正常に復元しました。」というメッセージが表示されます。
「開いたフォルダ」をクリックします。

保存先のフォルダが表示されます。

フォルダの中に入ると、復元されたファイルがあります。
削除した動画20ファイルと画像30ファイルの合計50ファイルが復元されています。


ファイル自体は50ファイル全てが復元されていましたが、破損して正しく表示できないファイルもありました。
結果は以下のとおりです。
動画20ファイルは全て破損なく復元でき、再生できました。
画像30ファイルのうち18ファイルは破損なく復元でき、表示できました。
以下は復元できた動画ファイルと画像ファイルを代表で1つずつ表示したものです。
見事に復元できています。


削除してしまったファイルがこれだけ復元できたのは素晴らしい結果です。
業社に依頼しても全てのファイルが復元できる保証はありませんので、自分自身でこれだけ復元できるのは驚きです。
まとめ
本記事では、Recoveritアプリを使用して、SDカードから誤ってフォーマットや削除してしまったデータを復元する方法を紹介しました。
記事内ではSDカードのデータを復元しましたが、パソコン上のHDDやSSD、外付けHDDやSSD、USBメモリなども同様に復元可能です。
業者に依頼すると高額な復旧作業を自分自身の手で簡単な手順で復元できるので、不慮の事故や誤って削除してしまった大切なデータを諦める前に試してみてはいかがでしょうか。
コメント